日本のアニメーション撮影監督、コンポジッター、エフェクトアーティスト、アニメーション演出家である。岡山県出身。
アニメーション製作會社ufotableに所屬。ufotableデジタル映像部チーフを務める。
大阪蕓術大學に入學後、棲原隆史らと自主製作のアニメーション映畫を製作し、関東にある大學サークルと上映會を開催することもあった。大學3年生の時、大學の先輩からの紹介で2003年12月にアニメーション製作會社ufotableに入社した。入社當初は製作部にて製作進行を希望していたが、面接の際に映像を持ち込んでいたことから、當時、設立されたばかりの撮影部(現在のデジタル映像部)に配屬となる。撮影に関して詳しくなかった寺尾は一から技術を學び、コンポジッターとしてキャリアをスタート。2007年より『劇場版 空の境界』などの作品で撮影監督として活動を開始。現在はエフェクトアーティストを始め様々な仕事に取り組んでいる。
ufotableデジタル映像部チーフとして撮影・CGの統括を行っており、2007年以降のufotable元請製作作品の多くで撮影監督を務める。2007年以降に製作されたufotable元請作品のコンポジット・エフェクトの基礎を作り上げた人物。一時期、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』製作のため約1ヶ月間スタジオカラーに出向していたこともある。
品質の高いアニメーションを目指すために出來ることは何にでも取り組むことを意識しており、撮影・CGの領域以外にも作畫、背景のセクションや監督、絵コンテ、演出など演出家として作品に參加することもある。特に背景美術には積極的にかかわっており、同社元請作品では背景美術製作の初期段階から撮影スタッフとして光などの照明効果の畫面設計に參加している。
ufotable元請作品の多くでプロモーションビデオやCMの製作も行っており、2011年に放送されたTVアニメ『Fate/Zero』では、登場人物7陣営それぞれを主役にした陣営別CMを7本製作し、このCMが放送されると大きな話題となった。
演出家としてufotable作品のTVアニメのオープニングやゲームアニメーションの監督、絵コンテ・演出なども擔當しており、2019年放送のTVアニメ『鬼滅の刃』の最終話にてテレビアニメ作品としては初の絵コンテ・演出を擔當し、原畫スタッフとしてもデビューを果たした。
2007年より現在まで、ufotable公式ホームページにてデジタル映像部の活動や撮影・3DCGの技術的な解説を行うブログ「ufotable digital team」を不定期掲載している。
アニメーションは集団による総合蕓術であるという考えを持ち、製作ではチームワークを重視している。作畫で表現されたキャラクター・背景美術と3DCGのコンポジットによるマッチングは常に意識しており、正しくライティングを行えば、どんなスタイルのキャラクター・背景美術とも3DCGは自然に融合すると考えている。また、特殊効果による光や煙、爆発、雪、水、雨のような自然現象の表現に定評がある。
寺尾を中心としたデジタル映像部が手がけた映像は「フォトリアリスティック(寫実的な描畫方法)」な畫面と評価されている。これは寺尾が、アニメーションらしい外連味のある映像を追い求めるなかで、リアリズムに手を加えると、アニメーションと相性の良い作為的な映像になることを知ったため、2007年以降のufotable元請作品の畫面設計に採用されるようになる。また、撮影監督として、各作品の世界観にマッチするように映像の雰囲気をコントロールすることを意識している。
寺尾が10年以上撮影監督を務めている『TYPE-MOON×ufotable』作品のコンポジットでは、TYPE-MOON作品のキャラクターだけが映える空の色、「TYPE-MOONブルー」の表現に力を入れている。
2022年2月、東京アニメアワード2022にて美術・色彩・映像部門「個人賞」を受賞した。2022年2月には、『第1回新潟國際アニメーション映畫祭』を前に発表された【大川=蕗谷賞】にて、寺尾らデジタル映像部が撮影技術を評価され受賞している。
ガイナックスやTRIGGER、スタジオカラーの作品にて撮影監督を務める山田豊徳は寺尾が撮影監督を務めた『劇場版 空の境界』について、初期の新海誠作品の影響により注目の集まったコンポジットで畫のクオリティをコントロールする方法論の最初の大きな成功例であると評している。また、『劇場版 空の境界』以降に寺尾が撮影監督を務めたufotable作品の作風となっている撮影処理の際立つ表現法について、京都アニメーションと同様に映像面の全セクションを社內に設け、連動が上手く取れているからこそ出來る表現方法だと評した。
スタジオジブリ出身の撮影監督・CGデザイナーである泉津井陽一は寺尾が率いるufotableデジタル映像部について、「一般に作畫と背景美術、CGの情報量が剝離する傾向にあるアニメ作品において、作畫、背景美術、CGに同様の撮影処理を乗せることで質感を近づけ馴染ませるアプローチをしており、作畫に実體感を持たせることで世界観を作り出している」と評している。また、薄暗いシーンで畫面を成立させているコントラスト処理を高く評価しており、薄暗い畫面と暖色系の特徴的なエフェクトを両立させている寺尾とデジタル映像部の技量を高く評価している。
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